「良いお年を〜」の本当の意味、知ってますか?
目次
元々の意味は神様が深く関係している
正しい答えとしては、どちらも、×。
ひっかけ問題でしたね。
元来の意味からすれば「良いお年を」は、ざっくりですが、
・「歳神様をきちんとお迎えください」
・「歳神様をきちんとお迎えできると良いですね」
という意味なのだそうです。
それが長い年月をかけて変化し、
いまでは「良いお年(≒来年)をお迎えください」という意味として使われるようになっていったようです。
歳神様って?
ここで、聞き慣れない「歳神様」という言葉がでてきたのですが、多くの方が知らない神様かもしれません。
まず読み方は、「としがみさま」と読みます。
歳神様は、お正月になると各家々にやってくると信じられていて、その家のその年1年を守ってくれる神様でした。
その歳神様が迷わずに各家々にお越しになれるよう、お正月飾りや門松を置いて清め、また、目印として設置し、歳神様へお供えするために前の年に収穫したお米で鏡餅をつくって出迎えていたようです。
※ただ、これには諸説あり、上記の話は、民俗学者がいっていたことに過ぎず、もっともらしく、また、良いストーリーになっているため流布してしまっただけで実際はそのような意味はない、ともいわれています。平安時代あたりから、松を長寿の祈念シンボルとして飾ることが行われていた、と当時の文献を元に“年神様説を否定している人もいます。年神様を迎えるため、など神様と絡めた話の方が一般的に広まっていますが、実際はこちらの方が正しいのかもしれません。
2月ごろになるとコンビニ、スーパーで売られ始める恵方巻もこの歳神様が大きく関係しています。
“今年の方角は、こっちですよ!”
みたいなことが、のろしや宣伝広告に書いてありますが、あの方角はこの歳神様がいる方角のことです。
また、おせち料理を食べる祝い箸は、なぜか両端が細くなっていませんか?
あれは、一方は神様用、もう一方が人が使うために、両方が細くなっているのです。
その神様というのが、歳神様。
おせち料理は元来、歳神様へお供えし、それを下げていただくものでした。
新年を祝い、1年の恩恵を授かる意味から歳神様と一緒に食事を共にしていたのですね。
ちなみに祝い箸の長さは、約24cm。
これは、昔の長さの単位でいうと八寸。末広がりの「8」を表しているそうですよ。
まとめ
「良いお年を」の一言の背景や、なぜ門松を飾るのか?
といったことは、知っていても知らなくてもどちらでも良いことかもしれませんし、逆に深く調べていくのも面白いでしょう。
来年はいよいよオリンピックイヤー。
今まで以上に増して外国人が日本にやってきます。
外国人と話す機会があった時、日本の文化習慣について少しでも伝えることができると良いかもしれませんね。