第三の性とは? 男でも女でもない性別が認められている国がある?

ニュースなどでLGBTという単語を聞く機会が増えたことからもわかるように、近年は性別に対する考え方が多様化してきていますよね。現在では身体の性ではなく心の性に基づいてその人の性別を決める方が望ましいという考え方が主流になっています。その中で男か女か、という二者択一ではなく第三の性別を認める国や地域も出てきているのです。今回はそういった「性自認」に関する最近の動向についてまとめてみたいと思います。

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第三の性とは?

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LGBTのような、いわゆる性的マイノリティについて考えるときに重要となるテーマの1つに「性自認」があります。

 

「性自認」とは身体の性別とは無関係に、自分の性別に対する捉え方を指すものです。
最近よく聞くLGBTのTはトランスジェンダーを指していますが、トランスジェンダーとは身体の性と性自認が食い違っている状態のことをいいます。

ちなみに

ジェンダーとは、オスとメスのような生物学的な意味ではない、「男っぽい」とか「女っぽい」というような、心理的、社会的な意味での性別を指す言葉

です。

 

そのように身体的な性別に違和感を覚える人たちが、必ずしももう一方の性を自認するとは限りません。
つまり、例えば男として生まれたけど自分が男だとも女だとも思えない、という状態の人もいるということです。

そういった人たちを指す言葉として

Xジェンダー

という言葉が存在します。
また、Xジェンダーは日本で生まれた言葉ですが、英語にも意味の近いノンバイナリージェンダーという言葉があります。

 

Xジェンダーには様々なタイプがあり、自分には性別がないと考える人、男と女の中間であると考える人、男と女どちらでもあると考える人、その時々で男であったり女であったりするという人などがいます。
男か女かの二者択一である性別という区分に収まりきらない、

「その他」の多様な考え方全体がXジェンダーである

と言うこともできるでしょう。

各国で第三の性を認める動き

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そういった、

男でも女でもない「第三の性」の存在を認める国や地域は増えつつあります。

 

ヨーロッパではデンマーク、ドイツ、オーストリア、マルタが、アジアでもインド、パキスタン、ネパールが、その他ニュージーランド、オーストラリア、カナダなどで公的な書類に男でも女でもない性別を表記できるようになっています。

多くの国では第三の性を「X」として表記していますが、ドイツは「多様」を意味する「Diverse」という表記を使っています。
この呼び方が最もわかりやすくXジェンダーやノンバイナリージェンダーの考え方を反映しているといっていいのではないでしょうか。

 

また、インドにはヒジュラーと呼ばれる第三の性が古くから存在しています。ヒジュラーは身体的には両性具有だったり男性だったりすることが多いですが、基本的には女性として振る舞っています。
パキスタンやネパールにも同様の概念があり、これらの国で第三の性が認められた背景にはそういった人たちの存在があるといえるでしょう。

 

一方、

日本ではまだそういった動きはまったく見られていません。

第三の性が教えてくれること

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みなさんの中には、ご自身が性的マイノリティである方もいるかもしれませんし、身近に性的マイノリティの家族や知人がいるという方もいるかもしれません。
そういった方々にとって性的マイノリティの人の悩みが他人事でないのはもちろんですが、

身近に性的マイノリティの人が「いない」人こそ理解を深める必要がある

とも言えます。

 

最近行われたある調査では、調査の対象になった人のうち11人に1人が性的マイノリティであるという結果が出ています。
さらにそのうち半分以上の人が自分が性的マイノリティであることをカミングアウトしていない、オープンにしていないとのことです。
つまり、

伏せているけど実は性的マイノリティだという人が身近なところにいたとしても、何も不思議ではない

のです。

 

性的マイノリティというテーマを他人事と考えていると、そのような性的マイノリティであることを誰にも言わずに、あるいは言えずにいる人を意図せず傷つけてしまう恐れがあるということです。

 

性自認と実際の性の不一致というテーマを前にしたとき、男か女かという二者択一で単純に考えていると「じゃあ逆の方に性転換すれば解決するんじゃない?」という風に考えてしまいがちです。
もちろん、性転換によって悩みが解消されるという人も実際にいるでしょうが、そういった人たちばかりではありません。
世の中には「自分が男とも女とも言えない」と考えている人たちも存在しています。

 

第三の性という考え方は、自分の持っている価値観にとらわれがちな私たちに、そういった人たちの存在に気づかせてくれるのです。
それに気づかないままだと、よかれと思ってした助言が相手の在り方を否定する言葉になってしまい、かえって傷つける結果になってしまう可能性もあります。

それゆえ私たちには、性的マイノリティの人たちの在り方を必ずしも障害や病気として解決しようとするのではなく、

ときには1つの在り方として、個性として、ありのまま受け入れようとする姿勢が必要なのではないでしょうか。

参考URL
・コトバンク『Xジェンダーとは』

・オカチヒロ『「男」でも「女」でもない、性の多様性を受け入れたパスポートが浮き彫りにしたこと』(wired.jp)

・吉本妙子『11人に1人がLGBT層 LGBTを取り巻く最新事情』(ウェブ電通報)

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