子どものための公園がなくなってるって本当?
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子どもの頃遊んだ遊具は今はない?
子どもの頃、公園で暗くなるまで友達と走り回り遊具で遊んでいた経験のある人は多いのではないでしょうか。
最近ではそういった経験をしている子どもは少なくなってきています。
公園に昔は当たり前にあった遊具がどんどんなくなってきているからです。
特に回転ジャングルジムや箱形ブランコ、シーソーなど動く遊具が減少しており、国土交通省が2013年に行った調査によると『回転する塔』は2001年から半減、シーソーも約1400台減少し1万2505台となっています。
その理由として転んだり挟まれたりして大怪我をしたり時には死亡するケースもあったため2000年代始めから減少したと言われています。
また、動く遊具には1970年代に立てられたものが多く、老朽化してきているため遊具の点検、修繕、新しく立てるにあたり費用が高くなり危険なものは撤去か使用不可能になったため公園から遊具がなくなってきているのです。
しかし、公園の数は減っているわけではありません。都市計画法施行令で新しい住宅地を建設した際は公園の設置を義務づけているためむしろ増えています。
(http://www.mlit.go.jp/crd/park/joho/database/t_kouen/)では、遊具が少ない公園では何が置かれているのかというと、『健康器具』です。
1998年には5,690個しかなかったものが2013年には26,362個と5倍も増えています。
(全国の都市公園等における遊具等の設置状況・健康器具系施設<国土交通省調べ>)
1993年の都市公園法施行令改正で『児童公園』の名前が消えたこともあり公園は児童のものではなく、みんなのものへ、小児よりも高齢者向けとなってしまっている傾向にあります。
新時代の公園の遊具って?
昔は公園にあった砂場は、最近だと地面にそのままあるのではなく丸いテーブルのような所に砂が入っていて椅子に座って砂遊びをすることができます。
これだと車椅子の子どもでも遊ぶことができます。
また、ブランコの下にはマットが敷かれ転倒してもケガがないように配慮されていて、スプリング遊具と呼ばれる子どもが動物の形をしたものに騎乗して揺れて遊ぶ遊具は今はスイング式になっています。
スプリング式だと劣化に気付きにくく、力が足りない小さな子だとうまく動かすことができないのに対しスイング式は少ない力で楽しむことができます。
また、滑り台も進化してきており、滑り台の坂の部分がモコモコと緩やかになっており横に広く一気に何人もの子どもが滑ることができるモーグルヒルという形のものが注目されています。
コンクリートで作られた遊具よりも強化プラスチックの遊具が増えることで硬いコンクリートの遊具でけがをする危険性も低くなり安くてすみます。
(https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/okemoto01)
まとめ
けがをする危険性や周囲への配慮を考えて昔ながらの公園は減ってきています。だからといって子どもの遊ぶ場所を減らすことは子どもの成長発達を促す上で健康上もよくありません。今の時代にあった安全な遊具で遊ぶことができるようにしたいものです。