赤身の魚と白身の魚、何が違うの?

日本人の食生活とは切っても切り離せない魚。魚偏を使った漢字は約700も存在し、日本人にとって身近な存在であることは間違いありません。皆さんも好きな魚や嫌いな魚があるのではないでしょうか?そんな魚を分類する方法に、赤身魚と白身魚というものがありますが、皆さんはそれを定める定義はご存知ですか?身の色を見たらなんとなくわかるという方が大半だと思いますが、きちんとした決まりがあるのです。今回は赤身魚と白身魚が決まる定義や、その違いについて紹介したいと思います。


サムネイル_さかな1

赤身魚と白身魚の定義

赤身魚の身が赤いのは、ミオグロビンやヘモグロビンといった赤い色素のタンパク質が多く含まれているからです。ミオグロビンは筋肉中に存在する酸素分子を貯蔵する筋肉色素タンパク質で、ヘモグロビンは酸素を運ぶ血液色素タンパク質です。このミオグロビンとヘモグロビンの含有量によって赤身魚と白身魚は分類され、100gあたり100mg以上のものが赤身魚、それ以下のものが白身魚と呼ばれるのです。

赤身魚はカツオ、マグロ、サンマ、サバ、ブリ、アジ、イワシなど、大量の酸素を必要とする、持久力の高い回遊魚が多いです。一方の白身魚は、カレイ、ヒラメ、タイ、フグ、アナゴなど、大量の酸素は必要ないものの瞬発力が必要となる、沿岸魚や深海魚が多いです。人間に例えると、赤身魚が長距離ランナーで、白身魚が短距離ランナーといったところでしょうか。

鮭はどっちに当てはまるの?

サムネイル_さけ
鮭の身は赤く、しかも回遊魚なので、一見すると赤身魚のように思えます。しかし定義上は、鮭は白身魚に当てはまるのです。身が赤く見えるのはミオグロビンやヘモグロビンによるものではなく、アスタキサンチンという赤い色素を含むオキアミを主な餌にしているためです。

ちなみにエビやカニの殻が赤いのも、鮭と同じくオキアミを餌にしているからです。魚以外でも似たような理由で色がついている動物がいます。それは動物園の人気者のフラミンゴ。餌とするエビや藻類に含まれるカンタキサンチンやβカロチンの色素によって、あの綺麗なピンク色になっているのです。この色素をとらないと徐々に白くなっていってしまうため、動物園ではフラミンゴにβカロチンを添加した餌を食べてさせています。

赤身魚と白身魚の味や栄養の違い

サムネイル_赤身
赤身魚と白身魚がどのような定義で決められるかわかったところで、それぞれの味や栄養の違いを確認してみましょう。

赤身魚は脂肪分が多い傾向にあり、白身魚と比較すると濃厚で旨味が強いのが特徴です。また、高速で回遊しているために身が締まっています。アジ、サバ、イワシ、サンマなどの近海回遊魚には、血液をサラサラにする効果が期待できるEPAや脳の働きを活性化させるDHAといったオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。また、ミオグロビンやヘモグロビンは鉄を多く含むので、貧血の予防にも有効です。

一方で白身魚は脂肪が少なく、低カロリーで淡白な味わいが特徴です。コラーゲンも多く含んでいます。消化にも良いので、ダイエット中の人やこどもや高齢者の食事にもよく使われます。

ちなみに青魚は?

サムネイル_青魚
色に関連する魚だと、青魚という言葉もよく耳にすると思います。しかしこちらは赤身魚や白身魚のように、筋肉中の色素で分類されるものではなく、保護色によって背中が青いために青魚と呼ばれているのです。青魚をいくつかピックアップすると、ニシン、アジ、サンマ、イワシ、サバなどが挙げられますが、その多くが回遊魚なので赤身魚に該当します。赤身魚の中でも、小型で群れを成して回遊する魚が多く当てはまります。

青魚といえば痛みやすいというイメージがありませんか?特にサバはその代表格です。それはヒスチジンというアミノ酸が多いためであることと、エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸などといった不飽和脂肪酸が多いので油焼けという酸敗を起こしやすいためなのです。この不飽和脂肪酸は常温で液体なのが特徴で、血中のコレステロール値や中性脂肪を調節する働きがあります。つまり、血液をサラサラにする効果が期待できるのです。

まとめ

赤身魚と白身魚、さらには青魚がどのような魚かわかっていただけたかと思います。せっかくなので、最後に夏が旬の魚をオススメの食べ方と一緒に紹介したいと思います。

①イワシ(赤身魚・青魚)
旬:6〜8月
オススメの食べ方:刺身、塩焼き、たたき

②鮎(白身魚)
旬:6〜8月
オススメの食べ方:塩焼き、天ぷら

③カマス(白身魚)
旬:6〜8月(冬にも旬がある)
オススメの食べ方:塩焼き、干物

④カンパチ(赤身魚)
旬:6〜9月
オススメの食べ方:刺身

⑤トビウオ(赤身魚・青魚)
旬:6〜9月
オススメの食べ方:刺身、塩焼き

鮭のように赤身魚か白身魚か区別しづらい魚もいるので、食事の際にお子様とクイズ形式で当ててみるのも面白いかもしれませんね。

(ライター:長井ガク)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう


コメント

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です