天皇を守る「皇宮警察」とは?
目次
天皇皇后両陛下・皇族各殿下を一番近くで護るプロ
皇宮警察は3つの部門に分かれます。
1)護衛部門
TVなどで「震災で被害に遭われた◯◯地域を天皇皇后両陛下が見舞われた」映像が流れますが、
護衛部門は、天皇皇后両陛下だけでなく、皇族の方々も含めて護衛する部門です。
外出時の警護はもちろんこと、
お住まいにいるときも一番近くで24時間警護をしています。
護衛のスキルは当然のこととして、
意外なところでは、乗馬・スキー・テニスの素養、外国語会話のスキル
なども必要だそうです。
たとえば、乗馬などは各国の元首や大使・公使の皇居参内時に、
騎馬で警護するためでしょうか。
2)警備部門
主に皇居、赤坂御用地、京都御所、大宮仙洞御所、桂・修学院離宮、正倉院、御用邸等
を警備することを任務としています。
よくTVなどでも取り上げられる新年一般参賀や園遊会等の警備などでは、
必要な企画・立案、装備資器材の配備・開発運用なども行います。
天皇は新年の一般参賀などで宮殿ベランダにお出ましになりますが、
その際に、その真下で行う儀仗(ぎじょう≒警備)は彼らが行なっています。
規律正しい動きを複数人で行うこともあり、彼らの整然とした美しい動きは,
厳かさを際立てますよね。
3)警務部門
主に事務方のお仕事になります。
一般的に知られている任務としては「音楽隊」ではないでしょうか?
彼らはこの警務部門内に所属しています。
園遊会などの皇室行事での演奏、皇居東御苑でのランチタイムコンサート、
全国の警察官たちで行われる演奏会などで演奏します。
皇宮警察になるには?
公式には3つのルートがあります。
1)武道の有段者選考試験
2)大卒程度の学歴を有する選考試験
3)高卒程度の学歴を有する選考試験
試験内容は、いずれもすこしずつ違いはあるものの、
・一次選考(≒いわゆる筆記試験)
・2次選考(≒面接による人物選考、体力選考)
に分かれています。
いずれのルートにも共通していることとして、
身長制限(160cm未満の男子、148cm未満の女子はアウト)
体重制限(48kg未満の男子、41kg未満の女子はアウト)
視力、四肢の状態制限(≒身体障害の有無)
があります。
警護・警備を行うわけですから、仕方ない制限ですね。
まとめ
皇宮警察には、全体で約1000名が在籍しているそうです。
国家機関として成立していることはもちろん、
平たく言えば「一家」を守る人数が1000人いるわけですから、
その象徴としての権威の重要性は、歴史、伝統からだけでなく、人数、予算から考えても、
やはりすごいものですね。
P.N いそきち