交尾後メスに食べられる残念なオスたち
目次
カマキリ
メスがオスを食べるというエピソードが最も知られるのはカマキリではないでしょうか。
しかしながら実際にメスがオスを食べる事象の発生率は30%以下しかありません。
共食いは、メスがイライラしていたり、空腹だったりしている際に起こっています。
交尾相手を食べたメスの方が多くの卵を産むようになっており、オスを食べたメスは平均で約88個、食べていないほうは平均で約35個という実験結果も出ているようです。
オスとしても自分が食べられたほうが自らの子孫を残すのに有利なのです。
アナコンダ
続いて紹介するのは、巨大ヘビとして知られるアナコンダです。
メスのアナコンダはオスの5倍ほども大きいため、オスを絞め殺して食べてしまいます。
しかも、オスの好みはより大きいサイズのメスなのです。
アナコンダはとても視力が悪いため、メスのサイズを認識できませんが、メスから出たフェロモンの中に、外見などの情報が含まれているそうです。
アナコンダのメスは妊娠すると7ヶ月もの間食事をしないため、オスを食べて乗り切るのです。
ハエトリグモ
ハエトリグモは相手を見つけることに無頓着な生物です。
実際、全く違う種類のメスを誘惑したり、メスの死骸に求愛したりしています。
学者によると、ハエトリグモは種類を区別できないそうです。
また、オスのハエトリグモはメスよりも小さいので、簡単に食べられてしまいます。
タコ
タコは他の生物のように共食いをしませんが、タコのオスは生殖行動をする時、大きなリスクを負っています。
タコは非常に密着して交尾を行うため、メスがオスを絞め殺すことがあります。そして、メスはオスの死骸を巣に持ち帰って食べます。
リスクを最小限にするために、オスはメスからなるべく離れて、交尾をするようです。
チョウチンアンコウ
チョウチンアンコウの交尾は、オスが食べられるわけではないのですが非常に変わっています。
チョウチンアンコウのオスはメスを見つけると、まず噛みつきます。その後、徐々に体がメスと融合していき、なんと生きていくために必要な栄養をメスから取り入れるようになるのです。
そして最終的に、精巣だけがメスの体の中に残り、オスはこのプロセスを経て「永久の精子供給者」となります。そして、メスにとって都合のいい時に精子が放出される仕組みになっています。
さらに、体のサイズの違いからも想像できますが、メスは一匹だけでなく、複数のオスを体内に取り込むことができます。
まとめ
いかがでしたか?生物の中にはその子孫を残すために文字通り命がけの種類もいるのです。今後も風変わりな生物の習性を紹介していけたらと思います。
(ライター:長井ガク)