海外との通信手段はどうやって可能になった?
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今日のネタ結論
深い海の底に海底ケーブルが敷かれているのです。世界中をつなぐ海底ケーブルがあるから、海外とのやり取りが可能になっているのです。海の向こうの国々とやりとりするために大量の情報が、海底ケーブルの中を行ったり来たりしている。そんな海底ケーブルのネットワークが、世界中の海にはりめぐらされているのです。
いつから存在していたのか?
世界で初めての海底ケーブルはイギリスとフランスをつなぐもので、160年以上も前、1850年につくられました。このころは、電信(モールス信号のような、記号を送るしくみ)でメッセージをやりとりしていたみたいです。それからどんどん、海底ケーブルは世界中の海に広がっていきました。
海底ケーブルとは
海底ケーブルを見たことのある人は、ほとんどいないと思います。なにしろ、深い海の底にありますからね。どのくらい深いかといいますと、日本とアメリカを結ぶケーブルの場合、一番深いところで海底8000m。富士山が2つ沈んでしまうぐらいの深さになっています。
そんな深さに海底ケーブルを敷くのも大変だけど、深い海の中でもこわれないようにつくるのも大変です。
深海では800気圧(例えると親指一本に自動車一台を乗せているぐらいのすごい圧力)がかかるから、その重さにたえられなくてはいけないし、サメとかの生物にかじられても切れないようにしなくてはいけないのです。浅いところでは、船のいかりや漁師さんの網に引っかかったりしないよう、海底に埋めてしまいます。
深い海用の海底ケーブルは直径が2cmくらいだけど、浅い海用の方は何かにぶつかったりすることが多いから、しっかり守られています。だから深い海用の海底ケーブルより、太くつくられているのです。
どうやって海底に沈めたの?
海の底は陸と同じで山や谷があってデコボコだし、生き物のすみかやサンゴの森もあります。だから、まずは海底の様子を細かく調査してから、どういう道筋でケーブルをしくのが一番いいのか、地図をつくるところから始めているのです。
まずはテストしてから海底ケーブルを専用の船に乗せて出港します。船にケーブルを乗せるだけでも1ヶ月くらいかかります。
準備ができたら、海底ケーブルを沈めていきます。浅いところでは海の底のさらに下に海底ケーブルを埋めていきます。この機械にはクワみたいなものがついていて、海底を耕たがやしてミゾをつくり、そこにケーブルを自動的に埋めていきます。
深いところでは、動いている船から海底ケーブルをたらしていく用に進んでいきます。海底の地形だけではなく、潮しおの流れも計算して、数千メートルも下にある決められた海の底の場所を狙って垂らしていきます。途中で切れてもいけないし、少しのずれも許されないため、とても大変なのです。
まとめ
普段当たり前のようにみている外国のニュースや海外で行われているスポーツの試合の生放送、外国への電話や電子メールなど現在やり取りができるようになっているのは、海底にケーブルを垂らす、地道な作業が可能にしているのです。